8月31日(日)
大洋 5対3 讀賣
112試合 53勝57敗2分
なんとなんと!
8月も14勝10敗で見事勝ち越し!
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ブランコの一発で先制しながら
再三のチャンスを生かせず
逆にロペスのツーランで追い付かれ
さらには阿部のタイムリーで
逆転を許すという
イヤ~ンな
嫌な雰囲気で迎えた
7回の攻撃…
いや
その前から
伏線は張られていた
立ち直ったはずの久保が
投球練習中にふくらはぎを痛め
6回始めに降板するという
アクシデント
そしてこの7回
好調と思われた江柄子の投球が
桑原のヘルメットを直撃
ここでハマスタの空気が
ファンの熱気が
異常なる空間を作り出す
それは歓喜の98年に
神がかったような連打を生んだ
ハマスタに棲む魍魎
連日、満員にスタンドを埋めた
観客を襲うカタルシス
まるで集団催眠か
はたまた邪悪な幻覚か
すり鉢状のスタンドが揺れ
暴徒と化したファンの声援が
聖なる奇跡を
悪魔の如き幻影を
何度となく演出したのである
この真っ只中で指揮を取った
優勝監督の権藤氏は
物の怪(もののけ)にでも
取り憑かれたようだ…と
見事なまでに
その有様を、その凄惨なる空気を
表現されたと云う
桑原の頭部死球をきっかけに
まるでいにしえの
物の怪が舞い降りたかの如く
野蛮な牙を剥く
魔都☆ハマスタ!
完全に詰まった後藤の一打は
三塁ベースを直撃し
ファールグランドを転々
暴徒の如き歓声が
首位チームの選手を、ベンチを
瞬く間に凍りつかせ
相手も味方も審判でさえ
球場にいる誰もが逆転を疑わない
そんな異常な
乾いた空気が球場中を支配する中
高く弾んだ
代打・松本の打球が
当たり前のように
ショート坂本の頭上を越えた
昨晩のサヨナラの悪夢
そして
連夜の惨状…
顔色を失った
巨人の選手やファンが見たもの
それは16年振りに舞い降りた
あの物の怪の姿なのか…
そう
思えば97年の夏
初めて我々の目の前に降り立った
悪魔の如き、聖なる化身は
翌年、歓喜の優勝をもたらし
ひとかどの夢とともに
僕らの前から忽然と姿を消した
あの化身が
再び僕らの前に…
それは
現実か
はたまた
夏の終わりを告げに来た
無邪気な天使の
悪戯なのだろうか
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